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認知症の人を受け入れ、尊重するケアを(医療介護CBニュース)

 認知症介護研究・研修大府センターは1月23日、「認知症ケア現場に活かすパーソン・センタード・ケア」と題して都内で講演会を開いた。認知症の人に対する「パーソン・センタード・ケア」の考え方や方法について、ロールプレイを交えた説明があり、会場を訪れた介護従事者など約250人が耳を傾けた。

 講演会では、新人のケアスタッフが先輩の指示に基づき、認知症の人をトイレに案内する場面を想定したロールプレイが行われた。悪いケアの例として、▽認知症の人の頭越しに先輩スタッフが新人に指示をする▽認知症の人の名前に「ちゃん」を付けて呼ぶ▽どこへ連れて行くのか本人に告げず、急に車いすを動かす―といった寸劇が上演された。

 NPO法人「その人を中心とした認知症ケアを考える会」の村田康子代表が、これらの場面を解説し、認知症の人を無視したり、怖がらせたり、後回しにしたりすることを、本人の価値や尊厳を傷付ける「悪性の社会心理」に当たると説明。ケアスタッフがこうした行動を取るのは、認知症の人は「何も分からず、問題が多い」「(健常者と)隔たりがある」などといった認識があるためだと訴えた。
 村田氏は、認知症の人を理解する上では、本人の言葉や行動が最良の情報源になると指摘。一方で、「悪性の社会心理」によって「ないがしろにされている」という不安を抱き、認知症の人が言葉を出さなくなると、ケアをする側が認知症の人の感情や考えを理解できなくなり、「良いケアをするためのアイデアの出しようがなくなる」と強調した。

 「いまいせ心療センター」(愛知県一宮市)の水野裕診療部長は、認知症の人が周囲や社会とかかわりを持ち、人として受け入れられ、尊重されていると本人が実感できるよう、本人やケア提供者らが共に行う「パーソン・センタード・ケア」の重要性を強調。こうしたケアを実現するには、▽本人を輪から外さない▽客観的な事実だけにとらわれない▽ケアをする側が、笑顔で良い状態にある―ことなどが重要と訴えた。
 また、ケアを行う施設と地域はつながっており、通所施設や短期入所などから自宅に戻ることを想定したケアを行う必要があると指摘。身の回りのすべての世話をするのではなく、できることは本人に任せることが重要だと強調した。


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